全会一致で議決した意見書です。
琵琶湖の保全に関する財源確保を求める意見書
日本一の大きさを誇る琵琶湖は、日本初の国定公園で、ラムサール条約の
登録湿地でもあり、世界でも3番目に古い古代湖である。琵琶湖には1,000種
類を超える動植物が生息し、多様な生態系を構築するとともに、歴史上数多
くの役割と機能を果たしてきた。古事記にも「あふみのうみ(淡海の湖)」と
して登場し、交通路としての機能は縄文時代や弥生時代にまでさかのぼる。
また、近畿全体を渇水から守ってきたことや、食物として珍重されるホンモ
ロコを初め、豊富な「うみ」の恵みをもたらしてきたことなどから、人間の
生活を支えてきたとも言える。
しかし、近年、琵琶湖は、外来種の増加と琵琶湖固有種の減少、水草の増
加、低酸素化など、さまざまな問題を抱えており、滋賀県はこうした問題の
解決を初め、琵琶湖に関する調査や研究、水質・景観・自然環境保全、水源
涵養対策など、琵琶湖保全のために毎年多額の経費を要している。
琵琶湖の保全については、滋賀県特有の地域課題として、県民や市町等と
手を携え積極的に取り組んできたが、山積する課題と非常に厳しい財政状況
のもと、もはや滋賀県だけで十分な対応をすることが困難な状況となってい
る。一方で、近畿地方約1,400万人の暮らしや産業を支える琵琶湖でもあるこ
とから、国全体の課題として位置づけ、対策や財源措置が図られる必要があ
る。
よって、政府ならびに国会におかれては、以上の現状を踏まえ、下記の事
項について処置を講じられるよう強く要望する。
記
1.琵琶湖の保全に関する財源を安定的に確保すること。
2.琵琶湖保全に関する全国的なPR活動に協力すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年3月24日
滋賀県議会議長 出原 逸三
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(宛先) 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、
農林水産大臣、国土交通大臣、環境大臣