この防災センターは、災害対策本部室等を備え、非常時には和歌山県の災害対策実施の司令塔となる施設で、災害に強い県庁を目指して新しく建設された県庁南別館の2、3階にあり、この9月11日から本格稼動したばかり。
南別館は、鉄骨構造+中間層免震構造で築造され、自家発電機により、3日間の給電が可能。
貯水槽も7日間分の容量があり、屋上にはヘリポートを備えています。
建物内の免震装置
屋上へリポート 右奥に見えるのが和歌山城
センターの中枢となるのが、「総合防災情報システム」で、県、市町村、消防機関、警察機関等による速やかな防災情報の収集、配信、共有を実現し、関係機関がより緊密に連携した災害対策が実施できるようになったとのこと。通信回線には衛星系と有線系の2回線を持っています。
災害対策本部室にて モニターを見て説明される津田総合防災課長
他部局も含めた庁舎の整備に約40億円、システム関係で30億円の費用がかかっていますが、これを高いと捉えるか、安いと捉えるかは地震等による想定被害額と、この投資による被害軽減額を精査しないといけませんが、とにかくかなり豪華な機能を備えた「城」であることは確かです。
和歌山県は、南海、東南海地震の発災に際しては、地震による揺れの直接被害に加えて、津波による被害もかなり大きくなることが想定されています。また、長い海岸線沿いに自治体が偏在し、交通機関が寸断され、孤立化等の問題も想定され、防災ヘリの運用や、自衛隊や他府県からの応援部隊との連携が非常に重要であることから、指揮機能を備えた、このような施設が必要になるものと思われます。
センター内を案内し、システムの概要を説明頂いた、総合防災課の津田課長さん。
熱弁をふるわれていましたが、とにかく今の仕事が楽しくてしょうがないといったご様子。
楽しいというより、使命感にあふれているという感じが正確でしょうか。
備えあれば、憂いなし。
いつでも、地震かかって来い!という雰囲気が総合防災課の職員さんには見られました。