滋賀県議会

ドイツの場合

連休中は、読書にもかなりの時間を使いました。 同じジャンルの本のまとめ読みは、知識の吸収には効果がありますので。

原発関連も何冊か読みましたが、この本もなかなか示唆に富んでおりました。

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メルケルという政治家の政治姿勢からすると、タイトルは「なぜメルケルは(ドイツ国民に)『転向』させられたのか」の方が内容にあっているかも。


日本人とドイツ人の「リスク」に対する考え方、思想の違いを、ドイツが含まれるヨーロッパ大陸における三十年戦争やペストの災禍にまで溯って説いている所が非常にわかりやすいです。

そういった歴史的背景により、とにかく「不安でたまらない」のがドイツ人の国民性だとのこと。


ドイツが「原発全廃」を選択したのも、その歴史や国民性に対する理解なくしては理解できないということがよくわかります。



逆に言うと、ドイツの「原発全廃」を直ちに日本に当てはめるということもまた困難であるということです。

ドイツにおいても、代替エネルギーを確保するまでの間、近隣のフランスやチェコから「原発」で生み出された電力を輸入(陸続きだから可能なのだが)せざるを得ないという「矛盾」を抱えていることについてもしっかり述べられています。産業界はやはりメルケルのエネルギー政策転換には反対の姿勢であります。


総じて「ドイツ社会論」というべき本ですが、日本を「客観視」する意味でも、参考になる著書です。

著者の熊谷氏は元NHK記者のフリージャーナリスト。ドイツ在住20年という、現地の立場をしっかり捉えた記述は説得力があります。加えて、事象を冷静かつ客観的に分析されているところも読んでいて安心できる部分であります。

ぜひ皆様、ご一読を
Commented by 蒲生町民 at 2012-05-18 06:05 x
木沢先生は原発推進派ですか?それとも脱原発派ですか?教えてください!
Commented by ohminohito at 2012-05-22 00:22
蒲生町民様、コメントありがとうございます。私は核廃棄物の処理の問題からも、将来的には原発廃止すべきだと思っております。が、その道筋については、ソフトランディングの立場をとっております。エネルギー資源に相対的に乏しい滋賀県としては、将来のエネルギー問題に対処できる「人材育成」に力を注いでいかなくてはならないとも思っております。福島の事故も終息までまだこれから数十年はかかるわけですし、様々な技術開発も必要でしょうから。
Commented by 蒲生町民 at 2012-05-22 05:24 x
再稼働については賛成ですか?
Commented by ohminohito at 2012-05-28 00:10
蒲生町民様、コメントありがとうございます。ところで貴殿はどのようなお考えをお持ちですか?先日も、県議会の温暖化・エネルギー問題対策特別委員会で、今夏の電力需給の見通し資料の説明がありましたが、15%の節電は、昨夏の実績からしてもなかなか厳しい状況ですね。企業関係の方とも色々お話する機会が多いのですが、電力の安定供給を求める声が多いです。原発は「稼働していれば危険」で「止まっていれば安全」というものでもないので、現段階で施せる最大限の安全対策施したうえで、大飯の3、4号については再稼働に政府が踏み切るのではないでしょうか。代替エネルギーが安定的かつ低廉で確保できるまでは、一定程度原発は動かさざるを得ないものと思っております。
by ohminohito | 2012-05-06 23:34 | 滋賀県議会 | Comments(4)

遠い昔は日本の都、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康が駆け、松尾芭蕉、白洲正子、司馬遼太郎が愛した日本の真ん中、おうみの国(滋賀県)より日々思うことを書いています。滋賀県議会議員 木沢成人


by ohminohito
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