地元東近江市内で行われた、映画のロケーションに、エキストラとしてボランティア参加しました。
その映画とは、2011年お正月公開となる
↓クリック
『最後の忠臣蔵』
であります。
滋賀県では、現在、外郭団体の
↓クリック
『滋賀ロケーションオフィス』
で、積極的に映画ロケの誘致を行っておりますが、
今回もその一環。
本作品の中でも重要なシーンとなる、大石内蔵助の隠し子「可音(かね)」(桜庭ななみ役)が嫁ぐ花嫁行列のシーンが、市内五個荘町に残る、近江商人の旧屋敷群の路地で撮影されました。
↓クリック
『五個荘の街並み』
ロケーションオフィスに登録している、サポーターさんが今回27名エキストラとして参加。
地元でのロケということもあり、私もその一人として皆さんと行動をともにしました。
朝、10時に五個荘金堂町の駐車場に集合後、バスに乗り換え、全員で、京都の太秦撮影所へ。
普段は、現地で衣装合わせ等をするらしいのですが、今回は効率を考え、太秦まで赴きました。
我々エキストラの役は、行列中の人足で、
松明、挟箱、長持ちなどが割り当てられ、衣装も当時のものに着替えました。
着替えが終わると同時に、かつら合わせ。メークは特に無しでした。
太秦撮影所とあって、当日は、別の「武士の家計簿」という映画の撮影も行われており、こちらに出演の堺雅人さんとは、何度もすれ違いました。なかなかのオーラです。
着替えを終わり、お昼も済ませて、しばらく待機した後、3時過ぎに太秦から、プロの役者さん共々またバスで、五個荘の地へ。
5時過ぎに、現地へ到着し、 近江商人屋敷 外村繁邸 をベースとして、準備に入ります。
まずは、腹ごしらえということで、お弁当と地元自治会さんに炊き出して頂いた「豚汁」を皆で順番に食べます。
食事をしていると、しばらくして、
午前中の大覚寺でのロケ延長で到着が遅れていた、主演の役所広司さんと佐藤浩市さんも到着。すぐに食事をされました。
いやあ、ものすごいオーラ。2メートルぐらいの近さでしたけど、武士の姿もあるせいか、めちゃくちゃカッコイイ。役所さんは渋い、佐藤さんは、キリッとしていてそれこそめちゃカッコイイという感じ。。。
しばし、見とれていると、
滋賀ロケーションオフィスの担当のKさんが、声を掛けてくれました。
杉田監督を紹介頂けるというではないですか。
杉田監督は、おなじみのあの名ドラマ「北の国から」の監督です。
このブログの枠外にも宣伝してありますが、私、あのドラマの大ファンで、本編、及びスペシャル版全て見ております。いやあ感激という感じで、
名刺を渡してご挨拶。
「他のエキストラの皆さん共々、本日はがんばらせて頂きます!」
と気合入れ。
話してみると、とても気さくで感じの良い方でした。
さて、
6時をすぎると、いよいよ本番に向けての準備開始。
まずは、行列の長さの調整のために、エキストラにお声がかかり、路地で二人ずつ隊列を組んでの調整。
当初私は、長持ち担当といわれておりましたが、行列の長さを光の加減からか、長持ち部隊を減らして、
松明の担当に変更。
行列の先頭は、佐藤浩市さん、そのしんがりの松明を務めさせていただくことになりました。
朝からも当地初雪という厳しい寒さでしたが、
夕方になって、また雪が舞っております。
武士役の方は、足袋に草履でありますが、
私達は、素足に、草鞋。
ロケスタッフの方からは、
「本当に、凍傷とか厳しいことになる可能性もありますので、限界来たら遠慮なく言ってくださいね。」
と優しい(厳しい?)言葉。
立ち止まっていると本当に指先の感覚が全く無くなってくるので、皆さん何とか足踏みして耐えています。
何度か、灯火無しの状態で、行進してリハーサルをした後、
今度は松明に点火してのリハーサル。カメラの位置や、脇を駆け抜ける、武士の方の位置決めなどを繰りかえします。
「カット~!!!!!」という現場お馴染みの声が何度も響き渡ります。
そうこうして、
ようやく1回目の本番。
上から羽織っていた防寒着も脱ぎ、
足のタイツや股引なども、衣装の丈である膝上まで捲くり上げ、小降りにはなったものの雪&雨交じりの中、
「用意、スタート!!!」の合図のもと
行進。
「カット~!!!!!の声が響き、
このカットについてはOKが出ます。
続いて、
行列の長さを多少変えて、別のカットでの撮影が行われます。
先ほどと同じ様に、まずは灯火無しの状態で、何度も何度も位置決めを入念に行います。
既に、指先は感覚無しの状態。
体は防寒着着てますが、この指先だけはいかんともし難い。昔の人は本当に偉いもんだと感心していると、
ロケスタッフの方からは
「もう少ししたら、命の松明に点火しますから、もうちょっと現実と闘ってくださいね(笑)」
励まされる。
しかし、ホント、一斉に松明が点ると、その暖かさといや・・・
点火してのリハを数回繰り返し、
またまた本番
上手くいくかと思いきや
「ちょっと待った~飛行機!!!」の声で、
やり直し。
確かに江戸時代の夜空に飛行機は飛んでいません・・・
タイミングをしっかり計って二回目の本番も無事終了。
そして、もうワンカット、同じ作業を繰り返して、撮影し、
エキストラ含めての撮影は9時過ぎに終了しました。
皆さん、真っ先に、草鞋を脱いで、靴下を履き、その上からカイロで温めていました。
2回目の本番の途中からは、雪&雨も止みましたが、あのままずっと雨でも降っていれば、「限界です!!」宣言の人も出ていたのでは。
その後は、また外村邸で、衣装を脱ぎ、私服に着替え、カツラを外して、任務終了となりました。
最後に、記念品を頂いて、解散。
厳しい寒さでしたが、
何より、映画という「ものづくり」の現場を
実体験として味わえたこと、
エキストラの皆さんの様々な思いに触れられたことは大きな収穫であったと思います。
もとより、滋賀ロケーションオフィスのミッションは、ロケ誘致を通じて、本県の観光振興を図るということですので、今後も機会があれば、積極的に協力していきたいと思います。
ロケーションオフィスのkさんには、何枚か写真を撮って頂いたので、また後日アップします。